「海は甘くない」 沖縄の漁師だった祖父の教え

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青い空とエメラルドグリーンの海。

夏になると大勢の観光客で賑わう沖縄ですが、

漁師だった祖父に「海は危ないから行ってはいけない」「甘くない」ときつく言われて育ちました。

一人で行ってはいけない、子どもが遊ぶ場所じゃない、特にお盆の時期には近寄らない。

それでも、大人になってからは友達とシュノーケリングやダイビングを楽しむようになり、

自然の恵みを享受しています。

海は最高の遊び場です。

 

2016年、沖縄を訪れた観光客は861万人を超え、4年連続で過去最高を更新しています。

マリンスポーツを楽しむ観光客も多く、地元の人たちには釣りが人気。

その一方で、海での事故は増加傾向にあります。

2017年の8月時点で、水難事故はすでに32件

観光客の増加とともに過去10年で最多だった2016年の85件を上回るペースです。

 

きっと、海で生業を持っている人たちより、危険性を知りません。

海で溺れたらどうしたらいいのか、海のどのような場所が危険か、教えてもらう機会もありません。

学校で習うクロールや平泳ぎなどの泳ぎ方は身体に染み付いていても、

溺れた時の対処法は身体も頭も即座に反応してくれるほど、訓練してはいません。

海の美しさを目の前にして、あらかじめ海の危険性を調べる人は、正直少ないのではないでしょうか。

なんとか、事故を減らせるコンテンツを作れないか。

今回、授業の一環で、リーフカレントの場所をデジタル地図上に一覧化しました。

沖縄本島全体の離岸流(リーフカレント)が起きやすいビーチや岬

着想を得たのは、ノンフィクション作家の角幡唯介さんが書いた本「漂流」です。

一人の沖縄のマグロ漁師の人生が描かれています。

1994年冬に37日間漂流した後、奇跡の生還。しかし、その8年後、再び漁に出たっきり、二度と戻りませんでした。

漁師の生き様や海の怖さが胸に迫ります。

漂流する恐れがあるのは、漁師に限りません。

特に、沖縄では「リーフカレント」と呼ばれる沖合に流される強い潮のこと、発生する場所については、地元の人でもよく知らないのが現状です。

そこで、流されやすい海でのポイントを一目で分かるようにマッピングすることにしました。

リーフカレントの位置については、海保に相談し、公開しているデータを使わせてもらいました。

第十一管区海上保安本部によると、リーフカレントが原因の事故は、12~14年の3年間で11人に上っています。

強い潮が起きるビーチを真上から見ることができる

この夏、若者の水難事故が全国で相次いでいます。

このような可視化の技術を使うことで、危険な場所をあらかじめ回避し、海を安全に楽しんでほしいと思います。

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